商業登記における登記事項証明書とは?
商業登記における登記事項証明書(データ化される前は登記簿謄本と呼ばれていました。)とは、いわゆる会社の謄本のことです。
会社を設立するときに設立登記を法務局へ申請しますので、法務局にはその法人の設立に際し申請された登記の内容が電子データとして記録されます。会社の登記簿謄本(登記事項証明書)はその電子データがまとめられた書類です。商号や本店、役員の更新があるたびに法務局へ変更登記を申請しますので、登記事項証明書の内容もそれに伴い更新されていきます。
法務局が登記の申請を受理した時から登記事項証明書のデータはロックされ、厳正な審査の上で登記が完了し申請内容が反映されるとロックは解除されます。ロック中は登記事項証明書の取得申請をしても、登記中のため取得できませんので注意が必要です。
登記事項証明書は使用用途に応じて選ぶことができます。
〇 履歴事項全部証明書… 現に効力を有する事項に加えて、請求のあった日の3年前の
年の1月1日から請求の日までの間に抹消された事項等が載
っています。
〇 現在事項全部証明書… 現に効力を有する事項が載っています。
〇 閉鎖事項全部証明書… 閉鎖された過去の登記事項が載っています。
※但し電子データ化(コンピュータ化)されるより以前の登記事項は載っていません。
〇 代表者事項証明書… 代表者の登記事項のみが載っています。
印鑑証明書とは異なりますのでご注意ください。
履歴事項全部証明書や現在事項全証明書の中でも必要な登記区だけが載っている登記簿抄本を取得することもできます。履歴事項一部証明書、現在事項一部証明書と呼びます。
例えば、現在の役員と目的のみが必要な場合は、現在事項一部証明書の役員区と目的区だけを申請することもできます。
(※会社名や本店所在地、公告方法や会社成立年月日などが記載される商号区は選ばなくても自動で載ってきます)
~ 記載される主な内容 ~ ※区は他にもございます。
①商号区
商号、本店、公告をする方法、会社成立年月日 など
②目的区
目的
③株式・資本区
資本金の額、株式の譲渡制限に関する規定 など
④役員区
株式会社でしたら取締役、代表取締役、監査役、会計監査人 など
⑤会社状態区
取締役会設置会社に関する事項、監査役会設置会社に関する事項
など会社の機関について
⑥登記記録区
その会社の登記記録についての事項
以上まとめてみましたが、ご質問等がございましたら、お気軽に藤間司法書士法人までご連絡下さい。