日本橋について
東京駅と日本橋は歩けば5分ほどの距離ですが、雰囲気の違いを感じます。
今日はそんな日本橋についてご紹介したいと思います。
日本橋を渡ると必ず目に留まるのが麒麟像ではないでしょうか。
橋梁本体の強度と和漢洋折衷の装飾との調和が華やかかつ重厚な意匠として高い評価を受け平成11年に重要文化財に指定されています。
石造りアーチ形の優美な橋の両側には東京の市章を抱えた獅子、中央の柱には羽をもつ麒麟が配されとても趣のある美しい橋です。
獅子は「守護」を、麒麟を「繁栄」を表しているそうです。
高速道路に覆われ、天気の良い昼間には少々邪魔に感じられる残念な気持ちになることもありますが、夜になるとまた違う様子になります。高速道路の裏面に程された装飾がライトアップされるのです。景観に配慮した苦肉の策が偲ばれます。
とはいえ、2040年を目標に高速道路の地下化も予定されていますので、高架撤去の暁には青空に映える麒麟像も楽しみにしたいと思います。
さらに橋の中央、車道の真ん中の路面に「日本国道路元標識」というプレートが埋め込まれています。車の往来がありますので確認するのが難しいのですが、
こちらは徳川政府が寛永元年(1624年)に五街道(東海道、中山道、日光街道、奥州街道、甲州街道)を整備した際の起点となった場所です。
今日でも道路標識で東京までの距離の表示の起点として使われていますね。
そしてそのプレートの位置に大正時代に設置されていた「東京市道路元標」は市電の架線柱・電灯を兼ねた独特の意匠のものでした。
現在でも橋の北西側の広場に移設され、こちらも重要文化財となっています。
そして日本橋のたもとから東京を川から楽しむ船の発着場があるのをご存じでしょうか。神田川、隅田川をゆくいくつかのコースがあり、季節ごとに様々な景色が楽しめます。
なにより、いつもと違う角度から眺める東京の街はガイドさんの説明とともにとても新鮮に感じられます。川から見上げる橋や高速道路は迫力もあり、先程の日本橋の柱には川面から見たときにも獅子面が配されていることに気づきました。
他にも歴史のある日本橋・東京界隈にはオフィスビルの谷間にふと史跡があったりして楽しい街ですね。また少しずつご紹介していきたいと思います。